「ねえランチ、どこで食べようか」



 もうお昼頃ということに今更気づいた私は、矢崎に尋ねる。




「水族館内にレストランあるらしいからそこ行ってみようぜ」



「うんっ」




 私たちは水族館内のおしゃれなレストランで昼食をすませ、また水族館内を回った。




 イルカショーを見たり、ペンギンに餌をやったり、大きなサメを見たり……。


 本当に楽しかった。



 矢崎の表情もキラキラしてて、嬉しかった。






 きっともう私たちは、“片思い中のカレカノ”なんかじゃない。


 れっきとした“両思いのカレカノ”だ。




 そうだよね、私の恋心サン。




 まだ遥陽への想いがいたとしても、それよりも矢崎への想いのほうが勝ってる。

 手では掴めないほど大きくて愛しい感情が、矢崎に向いている。





 私、矢崎のことが好きだよね…?