【宮野翔side】



「くっそ……っ」


華を置いて一人で帰る自分にイラつく。


あんなヒドイ事、するつもりじゃ無かった。

それなのに、嫉妬に支配された俺は

華の気持ちも考えずヒドイ事をする。


握った手が震えていた。

顔を上げると華が泣いていた。


「そりゃ……怖がられて当然だよな」


もう俺には、華と付き合う資格はねぇ。


とぼとぼと歩いて帰った帰り道は

ものすごく長く感じた。


ガチャっと家のドアを開けて

すぐに部屋にこもる。


昨日もこうやって自分を反省させたのに。