「宮野くん、電話のことごめんね

今日電話しよう?」


「別に怒ってねぇよ」


じゃあ、何で今日はそんなに元気がないんだろう……。


スタスタ歩く宮野くんは

かろうじて私の歩幅に合わせてくれているけれど

少しでも立ち止まったら、その歩幅は合わなくなってしまうように感じた。



「宮野くん、今日何かあっ……」


ぐいっー。

私が話しかけた瞬間

宮野くんは私のあごをグイッと引き寄せてキスをする。


「ちょっ……んん!」


そのキスはいつもとは少し違うものだった。


「宮野く……っう、」