「ごめん、ごめん宮野く……」


彼の手から離れてまた、唇を押さえる。

洗えば消える。

そういうもんじゃないんだ。


「ごめん……っ、

キスは好きな人とじゃないとしちゃいけないのに

ごめんなさい……」


ぐすぐすと泣く私の顔はたぶんヒドイ顔をしてる。

もう宮野くんの顔を見ることも出来なくて顔をそむけたら


「無理矢理されたの?」

彼は言った。


ぶんぶんと首をふって答える。


「事故で……」


すると、宮野くんは私の頭をポンポン撫でた。