「どうした?呼び出して」
宮野くんも少し元気がないようだった。
「あのね……」
ごくりと息をのんでお弁当を差し出す。
「お弁当、食べてほしくて……」
私がそう言うと、宮野くんは少し驚いた顔をして
「お、おう」
と言った。
2人で並んで座ると宮野くんの匂いが香る。
たった3日しか一緒にいなかっただけなのに
もう1年くらい会ってないみたいだ。
「で、なんで2つあんの?」
「え、ああ!えっと2つ作ってみたの……
どっちが美味しいか選んでほしくて」
ちょっと苦しかったかな?
不思議そうな顔した宮野くんはそれでもうんと頷いた。