「お前の気持ち……なんか分かるよ。」
「えっ?」

分かる?
私の気持ちが?

「親さ。俺1人残して他界したんだ。バイトもうまく出来ねぇで金がねぇから学校行けねぇし。金盗んだのも…。はぁもう俺の人生終わりだな。」

男はため息をつき、きつく縛っていたロープをほどいてくれた。