ガラガラ
「港?」
「蒼ッ」
そこにはウルウルと涙をためた陽さんが。
「蒼、ちょっと押さえててもらってもいい?」
「うん。陽さん、動くと危ないよ」
「ぎゃっ、」
陽さんの肩を押さえる。
「陽、すぐ。さすよ」
「イッヤーー」
港が、腕に注射器を刺す。
プスッ
「いったーーーーい」
「はい、終わり。大丈夫だったろ」
「グッス、グス、、」
「蒼、ありがとう…。
あれ?季蛍さん?」
「こんにちわ、港くん」
季蛍がぺこっと頭を下げる。
「ごめんな。季蛍さんの定期検診の途中。
助かったよ、ありがとう。」
「あぁ、大丈夫。」
季蛍の手を引き、また診察室に戻った。