ガラガラ
「………季蛍?まだ起きてたの?」
「………寝れない」
「………アイス食べる?」
「いらない!」
「………お兄さん心配してたよ。
せっかく点滴したんだから、また脱水症状になっちゃイヤでしょ?
なんか水分とらないと。」
「………………吐くもん」
「…………水なら平気だよ。
じゃーあ、氷なめる?」
「…………………」
「口開けて」
「……………………」
季蛍が小さく口を開ける。
そこに、氷を入れる。
「…冷たい…」
「それなめてたら気分もよくなるよ。
っていうか、季蛍熱あがってんな」
顔色も悪いし、息も荒い。
「………季蛍、一回寝よ。
また熱上がってる。ね?」
季蛍の傍らに座り、頭を撫でる。
「……………………うん、」
「……おやすみ」
「おやすみ…」