病室のドアを静かにあける。


ガラガラ












「…………」







「……げ、お兄ちゃん」










「あ、起きてたのか。

げって、なんだげ、ってー!!」
















「いや、」













「倒れたって?びっくりしたんだからな」













「ごめんなさい…」













「………ご飯は?食べてる?」














「…………………………」













「食べてないんだな。ダメじゃん、食べなきゃ」

















「…だって、食べても吐くから…」












「…そりゃ蒼くんも心配するよ。

赤ちゃんにも栄養届かないよ?

実際季蛍も倒れてる訳だし。」








「…だって……………………………」














「…いろいろ買ってきたよ。


食べよ。」















「……………吐くからいい」















「………………聞いたよ?脱水症状になったって?ダメじゃん。水分とらないと」














「……だから吐くんだって」














「………でも食べないと」













「……………………」