「……ゲホッ……ゲホッゲホ………」
気づいた時には、もう次の日の朝。
最近はずっと寝ている気がする。
咳き込みながらリビングへ行くと、パパが微笑んでいた。
「おいで?」
パパは持っていたカップを置いて手招きした。
パパの隣のいすに座る。
「ゲホッゲホッゲホッ……」
パパの手が額に触れる。
「……心音聞かせて?ちょっとゼェゼェしてるね…………………………」
席を立って、引き出しから聴診器を取ったパパは、私の後ろに立つ。
「聴診器、入れるね。ゆっくり息してて」
「ゲホ……」
後ろから胸元まで手を回したパパは、服の中に聴診器を入れてきた。
…………………
………………………………………
……………………………………………………………。
「終わり。熱は下がったみたいだから、あとは咳だね」
「……………うん」
「どうした?大丈夫?」
「………………大丈夫」