陽さんの診察、本当ならば季蛍の方が陽さんも安心だったと思う。 でも、季蛍は会議の方に行っていて、今はいない。 陽さんの診察を先ほど終えて、まだカルテに書き込んでいた。 そのとき、看護士が診察室のドアをノックしは入ってきた。 「上野陽さんがかなり戻したということなのですが、もう一度よろしいですか?」 「え、あ、いいよ。 あ、真柴さん、点滴用意しといてくれる?」 「はい、わかりました」 ………熱は高かったけど、水分もとれてるというので点滴はしなかったが、嘔吐してしまったなら……。