診察室で、カルテの整理をする。
今日はよく晴れてるなあ。
窓から入る日に、なんだかみとれる。
静まり返ったこの空間…に、どこからか、何かが落ちる物音が。
しかも、苦しそうな息づかいまで聞こえてくる。
急いで、聞こえてくる診察室に行くと、そこには季蛍さんが。
短く、早い呼吸をしている。
「季蛍さん?落ち着いて?」
「ハァッ、ハァッ…ケホ、ハァッ…」
季蛍さんの隣にいき、背中をさする。
「蒼ッ、ハァッ、、あお、ハァ…」
涙を流しながらも、必死に蒼…の名前を呼ぶ季蛍さん。
「季蛍さん、ゆっくり息して」
「ッハァ、ハァ、、ハァ……ハァ…」
そのとき、ドアが開いて、蒼が顔を出す。
そのとたん、余計に季蛍さんの呼吸が、乱れていく。