そう言い、刀の血を払って、鞘に収めた私は、そのまま帰ろうとした。
すると

「おい、小僧」

振り替えると、若いであろう男と、仏頂面の男が立っていた。

「……何のようですか」

「貴方、強いんですね、ちょっと屯所に来てもらってもいいですか?」

そう言いながらにっこりと笑う少年

「嫌だと言ったら?」

私がそう言うと

「力ずくでも連れていく」
仏頂面の男が言った。

面倒なのも嫌なので、私は渋々

「…わかりました」

ついて行くことにした。

運命の歯車が、回り出すとも知らずに…