キミの笑顔 飛鳥side



「俺、飛鳥といるとめっちゃ楽しい」



その、笑顔が反則なんだ。

私がキミに恋した理由。

キミはいつも、この笑顔で私の胸をキュンキュンさせる。

「反則の天才。」これが、キミにぴったりのあだ名だと思う。





広強とは、小学六年生の時に知り合った。

広強が

「俺のとなりは、たちばな ひとりさんか。なんか面白い名前だな。」

と、声を掛けてくれたの。仲のいい友達とクラスが離れてしまい、ましては
人見知りの私は、クラスでひとりぼっちだった。

そんなとき、偶然となりになったのが広強。
そのとき、クラスがどっと笑ったんだ。

「広強。おまえ、バカか。なにがひとりさんだ。」

「秋。なんでだよ。ひとりさんだろ。」

「たちばな あすかに決まってるだろ。」

「へ!? ごめんなぁ。飛鳥。」

このとき、広強が急に呼び捨てで呼んできたからびっくりした。
嬉しくて、「ふふっ」って、笑ってしまった。

「あっ飛鳥が笑ってる!!!!!」

広強に大声で叫ばれ、クラスの皆が集まってきた。

私は、そうとう恥ずかしくて顔が真っ赤だったんだ。

「わぁ、飛鳥ちゃん可愛い。ねぇ。飛鳥って呼んでいい?私達のことも呼び捨てでいいからさ。」

クラスメイトだった、柊さんに言われてとっても嬉しかった。

「うん。ありがとう。香音。(カノン)」

「おおっ。飛鳥に友達ができた。俺のおかげだな。あっ。俺、横野広強。
ひろむって、呼び捨てで呼んでいいぜ。あと、こいつは秋。俺の幼馴染み」

「うん。ありがとう。広強。これからよろしくね。秋君も。」

これが、私と広強との出会いだった。