あれはー...

「櫻井、くん？」
目立つ金髪の人。

「あぁ、一でいいって！ゆめか今から帰りか？一緒に帰ろうぜ」

私に返事を与える間もなく一君は手を引っ張ってきた。

「あ、あの？」

その瞬間 、

「っ！」

一君が痛そうに顔をしかめた。見ると一君の腕を誰かが掴んでいる。それも、握りつぶしそうな勢いで。手をたどっていくと

「蓮！？」
蓮のこんな顔ははじめてみた。怒っている。
でも、どうしておこってるんだろう...

一君が蓮に殴りかかろうとする。が、蓮は身軽にそれを交わし、一君の動きを完全に止めた。

「べ、別にもとからゆめかなんて相手にしてねーよ！こんなブス！」

一君が放った言葉に、思わず固まる。
勝手に話しかけてきて、勝手に手引っ張って、、あげくのはてに悪口？
なんでそんなこと言われないといけないの...

蓮はそんなあたしをみて、一君を殴った。

「蓮！もういいよ！か、帰ろ！」
これ以上大事になると大変だから、私は蓮を引っ張って帰った。