少し時を遡るとこういう事になる。



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「結愛ちゃん、結愛ちゃん、聞いて~!」

「どうしたの?」

 

買い物から帰ってきたママがルンルン気分で話しかけるも、私は冷静に返した。

 

「じゃじゃーん!福引で当てたの!1か月グアム旅行」

 

ぴょんぴょん跳ねるウサギのように喜ぶママ。

本当に無邪気だと思う。

子供の心のまま大人になったような。

言うなれば、逆コ○ンかな

 

「でもね……」

 

しょんぼりとした表情に聞く耳を持つ。

 

「2名様分なんだ……。どうしよう……」

 

心底落ち込むママにむしろ、こっちが驚いてしまう。

 

「パパとママで行ってくればいいじゃん」

「そしたら、結愛ちゃん、一人でお留守番だよ?」

「うん。大丈夫だよ。そもそも、学校もあるし」

「でもでも、お家で一人なんだよ?しょぼーんなんだよ?」

 

その発言にちょっと、吹き出しそうになる。

気にするとこそこなんだ。

 

まぁ、ママは至って真剣に応えているんだろうけど。