✳︎✳︎✳︎



「バラしてないよな?」

「言わないよ。そんなこと」

「そっ!ならいいけど」



わざわざそのことを確認するために、小さな物置部屋に連れてきたのかコイツは!



「相沢くん、帰っていいかな?」

「ダメ!」



超笑顔でいい子風に言ってみたけど、通用しなかったようだ。



「ほいっ!」



積み重なったファイルを手渡され、ズドンと重みが掛かる。



「それ、つっちーに運んどいて!」

「なんで、私が!」

「俺が面倒だから」



はぁ~?
アンタに頼まれたんでしょうが!



「やだよ……相沢くん運べばいいじゃん」



小さな反抗心。



「あーそう」



あっ、帰っていいのかな、私!

ちょっとの希望が次の瞬間に見事にひっくり返された。