私も制服に着替えて、1階のキッチンまで降りてくると美智子さんが気づいたようだ。



「結愛ちゃん、おはよう」

「おはようございます」

「なかなか降りてこないから、心配で琉生に頼んじゃったっ♪」



あぁ、それでか。

それなら、まだ美智子さんに起こされる方がよっぽどよかった。

朝から琉生と顔合わせて……っ///


すぐさま、その記憶を抹消させようとした。



「はい」



手渡されるのは、綺麗に包まれたお弁当箱。



「そんなぁ!申し訳ないです……」

「何言っているの!結愛ちゃんももう家族みたいなもんよ」



本当はコンビニで買っていこうと思ってたのだけれど、美智子さんのその好意に、ありがたく受け取ることにした。



朝食を頂き、支度を済ませたら、少し急いで家を出た。



相沢さんちから高校へは、自分の家から向かうよりちょっと遠いのだ。


それでも、通える範囲でよかったと思う。

ママがそこを考えていたのかは定かではないが。