ふかふかで、肌触りがよくて、この温もりにまだ包まれていたい。



すると、むにゅっとピンポイントで何かが触れた。



普通に寝てればそんなことはあるはずなくて……

ゆっくりと目を開ける。



「王子様のキスで目覚めるって本当だったんだな」



「まあ、姫じゃないけど!」と後から付け足す。

馬乗りになっている相沢くんが上から見下ろすこの体勢。



なんでぇ?
どうして?


頭の中は疑問でいっぱいだった。



「お袋が呼んでるよ」



軽々とベットの上から退くと、すでに制服姿の彼はそれだけ言って出ていった。