「どれがいい?」



たまたま開かれているページに私へと問いかける。

 
いやいや、私、女なんですけど……



「これ……とか…」

 

興味ないけど、顔色を伺いながら、とりあえず適当に指さしといた。

 

「ふーん」

 

だから、その沈黙怖いからやめてよ……

 

動く気配にぞくっとする。

またもや、耳元で囁かれる。

 

「なら、Gカップまで上げて、俺を楽しませろよ?」



「え?」

「石里さゆり。Gカップ、21歳。お前、どう見ても、Gなんてないだろ?」

 

そりゃ、普通ないでしょ。

でも、なんかコイツに言われるとムカツク。

 

「戻る。部屋で荷物の整理するから離して!」

「はいよ」

 

案外簡単と拘束を解いてくれたのが驚きだった。

 

「あっ。そうだ」



ドアへと歩み始めた私の腕を引っ張って引きとめる。

 

「バラしたら、どうなるか分かってるよな?」

 

ニヤリと浮かべる不気味な笑みに、瞳は獲物を捉えるハンターそのもの。

ブルっと身震いする。

 

 

私は、とんだ爆弾を抱えてしまったようだ。