「ねぇ、ちょっといい?」

また来たよ、これ

「何」

「何じゃないわよ!あんた人の男と寝ておいてよくとぼけられるよね!ちょっとこっちに来なさいよ」

私は腕を引っ張られ無理やり人気のないところにつれてこられた

「あんた、ちょっと顔がいいからってずにのるなよ!やっていいことと悪いことの区別もつけれないの?」

何言ってんのこいつ

「さっぱり意味わからないんですけど」

「とぼけんなよ!昨日あんたが私の彼と歩いてるとこ見てる人がいるんだよ!」

「誰それ、しかも私はあんたが選ぶ男に興味なんてこれぽっちもないし、どうせ中の下ぐらいの男でしょ」

「か、叶多をバカにしないで」

バチンっ

「った…」

「ふざけないで、人の彼氏をとったくせに!バカにまでして…あっあんたなんてあんたなんて人間のクズよ!」

もう一度私に手を振りかざした時

ガシッ

「何してんの?」

「叶多…」

そこには叶多さんがいた

「真美!何してんだよ」

「だって…だって!叶多が急に別れようって…」

「それだからって何でありさちゃんを殴る必要があったんだよ」

「こいつが叶多の浮気相手でしょ?知ってるのよ!昨日二人でカラオケ店に入ってそのあと出てきたと思ったら、二人で手を繋ぎながらホテルに行ったんでしょ?」

「何言ってんの?お前」

「とぼけても無駄よ!あたしの友達が見たんだから」

「あの~」

「何よ!」

「あたし帰っていいですか?」

「何よ!逃げる気?人のことバカにするのもいい加減にしてよ!」

バチンっ

また殴られたし…

「おまっいい加減にしろよ!ありさちゃんは全くかんけーねーんだよ」

「何いんってるのよ?嘘つかないで!」

「ほんとだよ、ありさは俺の彼女で二人でカラオケから抜け出したんだもんねー」

「桜木柊!何でた…」

桜木柊は私に小声で

「ここで俺の会話に合わせろ、ずっとカップルの喧嘩に巻き込まれんぞ」