～ありさ～

名前を呼ばれビックっとし見上げると悠木くんが目の前にいた
きっと私はひどい顔をしていたんだろう
そんなことを思っていると悠木くんに抱き締められた
突然の事で困惑していると……

「何で……」

「えっ？」

「何で泣いてるの？」

あぁそうか。私がひどい顔をして泣いていたから同情して抱き締めてくれたんだ

「ごめんね！ちょっと頭痛くなっちゃってさ！」

と笑いながら私はそういったけど……

「嘘つかないで。笑わないで。泣いていいから。笑わないで……」

私はそう言われた。私って多分誤魔化すとき笑うんだな～
柊にも、自分の過去を話すとき笑うなって怒られたな

「嘘じゃないよ……ほんとに頭痛かったの。走ったから」

「うん」

「好きだった元カレ見て色々思い出して」

「うん」

「なんか、今でも好きらしくて私元カレのこと」

「うん」

「でも、きっと彼には好きな人がいるんだよ」

「その彼が言ったの？」

「ううん」

「そか……」

「でもきっと私なんかじゃダメだし、性格悪いし、かわいくないし、嘘つきだし、何より死ぬし……」

「そんなことないよ……」

「そんなことなくないよ！だってそうでしょ？どうせ死ぬの！もし付き合ったって死んじゃうの！私が男だったら健康な彼女ほしいもん！私なんていらないよ……死んじゃえばいいんだよ……」

悠木くんは関係ないのに怒りをぶつけてしまった

「そんなこと言っちゃダメだよ……」

あまりにも悠木くんは切なく言うから私は

「ごめん、悠木関係ないのに…………怒りぶつけてごめんなさい……」

「そんなことより死んじゃいたいとか言わないないで…………」