~母~

トントントン
ガチャガチャ

寝室の外から賑やかな音が聞こえ私は起きた

「ん……今何時」

時計を見ると8時を指していた

「起きなきゃ」

寝室を出るとキッチンで料理をしているありさの姿が

「あっお母さん!ごめん、起こしちゃった?」

「大丈夫、そろそろ起きてご飯作らなきゃいけないから」

「そう?あっ今朝御飯作ってるから、あっちでテレビでも見てていいよ」

「やったー!お母さんありさのご飯久々に食べる」

幼い頃から料理をするのが好きで、よくお手伝いや私が風邪で寝込んでしまった時は料理を作ってくれたなぁ…
そんな事を思いつつテレビの前のソファーに腰を掛けた。 
料理を楽しそうにしている娘の姿を見て単純に嬉しい気持ちとこの姿を見れる時間が限られていると思うと悲しくなり何とも言えない気持ちになった。