想像の斜め上を行く恭平の言葉に、由佳はポカンとした。
「何を言ってるの?」
「そのままの意味だよ。僕とここで一緒に暮らすんだ。」
「冗談でしょ?そんなの、嫌に決まってるじゃん。」
由佳が恭平を睨みながら冷たくそう言うと、恭平はフッと鼻で笑った。
「そう言うと思った。」
「当たり前でしょ。」
「だから僕は無理矢理にでもそうさせることにしたんだよ。」
「…どういう意味?」
由佳が訝しげに尋ねると、恭平は意地悪そうに笑った。
「この部屋、内側から開けられないようになっててね。僕が持ってるこれがないとね。」
恭平はそう言って、右手に持っていた銀色の鍵をちらつかせた。