「由佳、僕を憎んでる?」


恭平は尋ねる。


「えぇ、ものすごく。」

「…そっか。」


恭平はそう言って笑った。
その笑顔はどこか悲しげだった。


「本当に由佳は変わっちゃったね。そんなに冷たい子だったかな。」


恭平はそう言って、続けた。


「由佳は僕と会わなかった3年ちょっとの間、少しでも僕を思い出さなかったの?」

「……思い出したよ。」


由佳は呟いた。


「だけど思い出して幸せな気分になったことはなかった。」

「……そう。」

「私を変えたのは、私を裏切った恭ちゃん自身じゃない。」

「…じゃあもう1度やり直そうよ。」


恭平は由佳の手を掴んだ。