次の日の放課後、私は彼を探していた。
ちなみに今週はテスト期間なので部活はない。華道部です。
教室をすべて回り、学校内も見て回った。
「あ、桜葉ー!」
「舞彩!あのさ、向日葵っていう人知らない?」
階段を降りて会ったのは、花野 舞彩(はなのまい)。中学からの友達で、一年のときクラスが同じだった。明るくてとにかく元気。
「え?同級生?」
「うん。黒髪で少し目が青い…」
舞彩は考える素振りをして、苦い顔をした。
「ごめんわかんないや…あ、そういや桜葉はぴば!!」
「あ!ありがとう!じゃあまた明日!」
「うん、じゃあね!」
私は外に出た。
そっか、今日誕生日か。
最近そんなの気にしてなかったな…
「…あ」
私はとんでもない馬鹿だ。
彼がいる場所は、あそこしかないだろう。
「…いた…」
桜の木の下、そこに彼は立っていた。