「あ…あは、ごめんね桜葉」

「ちゅーは?すんの?」


舞彩が必死に止めに入っている。

私は恥ずかしくて死にそうだったけど、葵はいつもの涼しい顔をしていた。

少しして、舞彩の手によって窓が閉められた。


「はは、最初から見てたのかね…」


葵の方を向くと、一瞬私は何が起きたか解らなかった。

葵が離れて、やっと状況を理解した。


「!!」

「見てるけどしちゃった」


小さく笑う葵の視線の先には、先輩と舞彩が目だけを出して覗いていた。


「まっ…舞彩!!」