「桜葉、今まで本当にごめん」

「…」

「蕾以外の子を好きになるのが怖くて、桜葉を忘れようと思って避けた。でも、意味なんてなかった」


葵の言葉一つ一つを、噛み締める。


「桜葉、俺は桜葉が好き」


暖かい風が頬を掠める。私の中の何かが弾けた。


「今までの俺を許して貰えないだろうけど…迷惑しかかけてないし…」