もしそうでなかったら、既に捕らえて脅すだろう。
そこまでするほど今の状況を見られるわけにはいかない。
普通魔法は、杖無しでは唱えることができない。
あたしは杖と同じ役割を持つ魔法書を手にはしていなかった。
……霊力なら話は別だ。
だがそれには条件がありあたしは該当している。
というのは……。
今は話すのを止めておこう。
「……あ」
明日は三人にも頼まなきゃな。
二枚の紙…依頼書を広げる。
一枚目は置いといて、問題は二枚目。
まさかとは思うが、何とかなるだろう。
しかし、その考えが甘かったことに気づくのは明日の夜。
そんな事はつゆ知らず、朝を迎えるとはあたしには知るはずはなかった。
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