〈side.Ni-na 〉

「……っ」


ニーナ・デュナミス…窮地に追い込まれています。


「ニーナちゃん、いい加減にオレとつき合ってよ」


目の前にはリュウキでもロイド君でもない、男の子がいる。


前々に告白されて断ったきりからリュウキがいない隙を狙い付きまとってきた。


「ごめんなさい。 私、貴方みたいな人とつき合えませんっ!」

声が震えたけど、はっきりと言った。


「……はぁ」


男の子はシュンとし、顔を俯かせたかと思うと、


「……じゃ、無理矢理にでも奪おっかな」


ニヤリと笑みを浮かべ、私に手を伸ばし、


――ガンッ


「きゃ…あっ!」


強く壁に押し付けられ、頭をぶつけたのか眩暈をおこした。


顔の真横には手がつかれていて逃げることができない。


「……っぅ」


怖い!


誰か助けて……!