『女の子が震えて泣いてる時は誰かに助けを求めているんだよ!』


……と、誰かに言われた気がする。


誰だっけ?


「……とにかく助けなきゃ」


ちょうど本棚は木でできてるし、準備はいつでもオッケィ。


後は、と考えているとフワリと目の前に小さな球が出てきた。


色は白色、ウーちゃんだ。


でも、わたし忙しんだぁ。


両手を広げ完成間近の球をパチンと割る。


「……」


……後で返せばいっか。


そっと本棚の壁に触れて小さく霊力を唱える。


「'森よ…枝を作り出しあの男を捕らえよ'」