「……レイはすぐに戻ってくると思うよ?」


〃そうだといいですわね。 じゃあ、何かあったら今度はウェンディから通信して欲しいわ〃


「……うん、じゃあね」


私はそっと球に触れるとパァンと弾け消えた。


「……ふぅ」


通信だけですごく緊張した。


相手の顔を見ないから揚がらずに話せるからいいけど。


「……ア、アース!」


振り向くとアースは本を広げて悶えていた。


……あの本、見た事がある。


「……ま、また、あ、の人、の事…読んで、るね」


「そうー、本当にいいですわー」


そのページを上に上げてくるくる回り始める。


ページに載っている人物は今から数千年前の人。


私達に、レイに光の力を与えてくれた。


「はぁー数千年経ってもーあの方の美しさはー衰えてないのねー、でも絵より実際に見たあたくし「ス、ストップ!」」


慌ててアースの口を押さえ当たりを厳重に見回す。