風が止んだとき、衣服が肌に引っ付く感じが無くなていた。


「……どう?」


「わ、悪くはない」


女が微笑んだのを見て顔に熱が集まっている気がする。


その束の間、


「あぁ~、よかったぁ」


へにゃあと表情が一気に緩みその場に座り込んだ。


……?


「あなたの力が見たいなと思って試しに水を降らせたの。 ……まさかシールドも張らずにそのまま被っちゃうとはね~…」


きゃっきゃっと楽しそうに話している。


「……」


「正直、驚いたよ。 ま、すぐに乾いたから良しとしよっか」



「よくねぇよ!」


俺が怒鳴ると女は驚いたかのように髪と同じ蒼の瞳が見開いていた。


そこには年上の印象は無く、すぐに同い年だと認識した。