大男…イバルさんは村長として、リーダーとしてかなり慕われていた。
ことが起きたのは数週間前。
一人の軽いミスをしただけで怒鳴り、
些細なことで喧嘩騒動を起こしたりと、いきなり短気になった。
次第には暴力を振るう始末……。
突然の異変に不審を抱いた村人、山賊達は自分達だけではどうすることもできないと考え、ある提案をした。
それが"偽"山賊討伐。
表は山賊が村人達に悪さをしている。
その裏はイバルさんの異変の正体を暴いて、助けてほしいと。
その祈りを込めて依頼書を出したが数日経っても誰も来ず、
「……で、今日あたしが来たことにより解決ーというわけね」
「そうですね。それで…夫の異変の正体はなんですか?」
「そ、それはー…」
七つの大罪の一つの闇とは言えるわけ無い。
「んー…」
考えた挙げ句あたしは幾つかの質問をしてみる事にした。