……痛いな。


「……なんすか?」


頭だけをおっさんに向ける。


「こーんな所に来て何だぁ? 飯かぁ?」


「そうっす」


水を飲みながらおっさんの質問に答えていく。


「おぉっ! 女連れてるじゃねぇか!」


するとあたしの向かい側に座っているウェンディに近づいた。


舐め回すかのようにイヤらしい視線を向けられウェンディは縮こまる。


「……なかなかのいい体つきだ。 どうだ、オレとイイコトしねぇか?」


そう言ってウェンディの胸元に手を延ばそうとして……。


「……俺の女に触るな」


ガシリとすんでのところでその太い腕を掴む。


「あ"ぁ"?」


不機嫌そうに睨んできたがそんなには怖くない。


あたしは掴んだままの手を横に払いおっさんをそのままテーブルに叩きつけた。