「……お話ありがとうございます」
「いえ、あの…あなたも貴族なんですか?」
「そうですけど?」
そこで村人の言葉に不審な点に気づく。
あなた"も"って、まさか……。
「少し山賊のリーダー、その取り巻きと似た感覚がしましたので……」
「!?」
まさか反族がいるだなんて。
この世界では基本的に魔法を使う者を貴族という。
だが、貴族だって所詮は人だ。
中には犯罪を犯して地位や元の身分を剥奪される者もいる。
そんな人達が賊にな事を世間一般では反族と呼ぶ。
反族は平民(魔法を使う事ができない人)と手を組んで何かしらをやらかす。
今回のケースは恐らく上の事だ。
「ちなみに山賊の溜まり場というか…その場所を教えていただけませんか?」
「……一番奥にある居酒屋です」
村人は地面に場所を書いのを覚える。