「後は、レイが何とかするだろう。 俺は戻る」
「それなら私も戻るわ」
「僕も」
ロイドに続きニーナ、ナルシスが小屋から出ていこうとする。
「リュウキ君はミス・レイと話をしたいだろう」
「私達は先に戻ってるからね」
そう言ってドアを閉めた。
「……」
「……」
レイと二人きりになると騒がしかったのが嘘のようだ。
シンッ、と一気に静かになる。
知らなかった、友達から恋人同士になると変わってしまうなんて。
「……リュウキ、手を出して」
レイに言われるがままに右手をだす。
するとその上に手が重なり繋いだ。
普通にではなく、指を絡めてだ。
「こうして、繋いでいるのっていいね。 リュウキの体温を感じられる」
そう言ってレイは微笑んだ。
「……それにしても催し物があるなんて誰から聞いたんだが」
「その催しって何やるんだ?」
待ってましたとばかりにレイは口角を上げた。