「……私じゃ力不足かな?」
「!? そんな事ないよ! むしろニーナに話したかったんだから!」
ずっと言えない悩みをニーナになら話せそうな気がする。
……多分。
周りに誰かがいないかを確認してから息を吸って、話し始めた。
「……リュウキを意識し始めてから何だか話せないんだよね。 当たり障りない会話で始めでもすぐ終わっちゃう」
あんまり目も合わせられなくなったし。
「実は、ニーナの前に相談? をした子がいるの。 そしたら、返ってきた答えが……」
時間があいた間に学園で働くメイドの友人(シエラ)に話したんだ。
シエラはニッコリと笑って、
『あぁ…それならメイド仲間が言ってたんですけど……』
「……"キスすればいい"って…言われた」
「え゙っ!?」
刹那に顔が真っ赤になるニーナ。
「「……」」
気まずい空気がその場に流れ始めた。