「お前っ…姫だろうが。 生徒に抱きついていいのかよ!」
腰に回した腕を引き剥がすのに必死になった。
「ロイドがいるって言ったら離すわよ! それまでは意地でも離れない!」
「!?」
マリーヌ、意外と……。
「そ、そろそろ…離れた方が……」
「生徒が気づき始めたよ!?」
ニーナとナルシスがオロオロとし始める。
「わかった。 分かったから、離れて下さい」
「本当に?」
「はいっ!」
腰に回された腕が離れた。
すぐにマリーヌは集まりだした生徒一人一人を見て、
「皆さん、引き続きお楽しみ下さいね!」
何事もなかったように笑顔で言った。
「……」
「大丈夫かい?」
ナルシスが心配そうに俺の背中をさすった。
「……マリーヌ、意外と力があった。 引き裂かれる程に」
「そこまで!?」
ナルシスの顔が青ざめた。