「じゃあ、リュウキが異性といる所を見て何か感じるか?」
……異性。
「ニーナなら、何も感じないんだけど……」
「けど?」
「実は、そう言うの見ているとモヤッ、っと…思うんだよね」
モヤモヤよりはイライラ?
何だか、あたし性格悪いかも。
「……今、性格悪いって思わなかったか?」
「!?」
たまにだけどロイドに見透かされるような気がする。
「そんな事ないとは思うが、気を使う所はレイもリュウキも似ているな」
「……似てる?」
「あぁ。 案外、似た者同士かもな」
ロイドはスーツジャケットの裏側から杖を取り出し、
ボソッと何かを唱えて、後ろ側の茂みに向けて杖を振った。
――ガササッ
「ぐはっ!」
茂みの中から姿を現して地面に倒れたのは、
「え゙!?」
来ていないはずのリュウキだった。