時間はまだまだあり、食事を再開する生徒もいればペアで会場の中央辺りに集まる生徒。


さらに、めげずに誘い誘われる生徒もいた。


「もう少ししたらでいいよね」


「……あぁ」


あたしとロイドは最初に踊る生徒達も隅によって見る事とした。


その中にはニーナとナルシスもいる。


キョロキョロと周りを見渡す。


対面式が始まっているのにリュウキがいなかった。


もしかしたら来ていないのかな?


「……レイ」


「う、ん?」


周りを見ていた視線をロイドに向ける。


リュウキよりは高く少し見上げる程。


で、視線が重なった。


「……リュウキ、だろ? さっきから考えてるのは」


「!」


図星だった。


だけど、何だかロイドの様子がおかしい。


声色から、表情からして不機嫌になっている。


「……場所を変える」


手を掴まれて会場の外に連れ出された。