「……可愛い」


「貴女も可愛いですよ」


少女もクスッと口元に手を当てて笑った。


その仕草にポケーッと見とれてしまう。


「ニーナ、大丈夫? えと…ソフィ、さんも」


レイちゃんが私と少女の前ち立って両手を差し出した。


「あ、はい」


「ごめんね」


二人同時に立ち上がった。


「ありがとうございます。 わたし、ソフィ・イリーガルです」


スカートの裾を掴んで恭しく礼をした。


「あ、と……レイです。 こちらこそ」


「ニーナ・デュナミスです」


私達もつられて礼をした。


華奢で繊細な少女、それが第一印象だった。


「ソフィさんはここでお買い物ですか?」


レイちゃんはさりげなくの敬語を使っている。


「えぇ、でもここまで逃げてきたんです。 護衛が常に付きっきりで息苦しかったもので……」


苦笑いをしていた。


確かに、あれは目立つよね。