〈side. Ryuki 〉

「――……という事なの」


「よろしくね、先輩方」


頭を押さえてうなだれるレイ。


ベッドの上に座ってにこやかなマリーヌ。


「イリーガル嬢につきっきりでいるキレイな女性ってダァチさんなんだ」


「……事情が事情だね」


過程を聞いて様々な感情を持った俺ら。


「迂闊に声をかけるのは無理だな。 で、ダァチさんはマリーヌがいる事を知っているのか」


「ううん、ダァチは今頃あたしは王宮にいると思ってるでしょ」


「……マリーヌの存在気づいたら真っ先に来ると思うけどね」


なんだかレイはげっそりとしている。


服装は久々にみる白のノースリーブに薄灰色のズボンだ。


「レイ、元気ないぞ?」


声のボリュームもいつもより低めで覇気もない。


「あぁ、休憩時間の度になぜが男子生徒達に囲まれて走り回ってた」


思い出したのは深い溜め息を吐いた。