「……マジ?」


やっと声が出たかと思えばかすれていた。


「おおマジよ。 "あれ"がダァチなんだから!」


イリーガル家のご令嬢の護衛の中の一人。


「何あれ…凄い美人じゃないの!!」


ストレートのきいた黒髪ロングに灰色の瞳。


ご令嬢に注目していたせいで全くといっていいほど、気付かなかった。


周りからみれば背の高い女性に見えなくもない。


「あれ…どうやったの?」


マリーヌはポケットから手紙を取り出して、あたしに見せる。


ジュリアからだった。


「……数日前にダァチに送ってきた小さな水晶玉、が姿を変えれる効力があるらしいのよ」


「それでダァチは……」


「数日間だけのお願いで今のダァチはソフィのメイド役!」


彼女の名前はソフィ、らしい。


「……って、何がどうなってそうなったの?」


マリーヌが時々周りを気にしながらも内容を話した。