「書状。 貴族としてではなくて王族としての」
折り畳んでいた状態から机において広げる。
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イースター国 第二姫
レイリア・イースター
此により王族と見なす
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と、黒字でかかれていて周りを蒼色で囲っている。
貴族の場合の書状は黒字でかかれるのみ。
「縁取る色が四国によって違うの。 ノースト国は黄でサウスト国は朱、ザウェスト国は白なんだけど、紙の色が黒になるの」
「へぇー」
ニーナが感嘆した声を上げた。
「で、これが送られる前は貴族としての書状だったのか?」
「うん。 髪切ったついでに破り捨てて再発行のために話つけた」
これが作られるのはそれぞれの王城の近くにある本部だ。
端から見れば宮殿に見える。
「……むやみに見せるわけにはいかないな」
ロイドが言った言葉に俺らは頷いた。