腰下まである長い金髪はサラサラと細く、風が吹く度に揺れている。
眠っている表情は美しいと思ってしまう程だ。
そこで何かが引っかかった。
……どこかであった事がある?
思いだそうと頭を捻って見るも、何も思い浮かばない。
だが、初対面という感じがしない。
何でだろう。
「……ん」
その時、眠っている男の声が唇から漏れた。
「「ひゃあっ!」」
フレイムとアースはビックリしてあたしの後ろに隠れる。
アクアもウェンディもリーフも。
「……んんっ」
グイッと伸びをしてゆっくりと立ち上がった男はゆっくりとあたしを見た。
切れ長の目が大きく見開き、一瞬にしてあたしを抱きしめた。
「……会いたかった」
「はい?」
急に言われた言葉に頭が混乱していく。
精霊達は草の裏に隠れながら不思議そうにその光景を眺めていた。