〈side.Ryuki 〉

レイが転入し、ロイドとの勝負を終えてから早数週間が経った。


レイはすでにクラスに馴染み…それどころか今は学園中の人気者だ。


今日もレイの机の周りには人集りができている。


それを遠くから見ている俺ら兄妹と幼なじみ。


「わぁ~、レイちゃん人気者!」


「まぁ、レイの話はおもしろいしな。 どんな所でも"真っ先に友達作れるタイプ"だろ」


この間レイから聞いたこと。


なんと、五年間かけて国を回っていた。


その間にいろんな事を体験したり、様々な人と関わってきた…とか。


……だが、


「なんか隠してると思うんだよな~」


「! リュウキもか?」


「え?」


俺はロイドを見る。


「あいつはやけに戦闘慣れしてた」


ロイドの話によると、


戦いが終わり闘技場をでるとレイが学園長と話をしていたらしい。


それはもう親しげに、まるで始めて会ったような気は無かったようで……。