――――……

「もうそろそろ、行くわよ!」


ノースト国の馬車とイースター国の荷馬車に全て積めて、出発の準備が完了した。


「もう少し滞在したらいいのに」


「マリーヌちゃんは職務がリュウキ君達は学園で授業があるだろう」


レオンさんの言葉にアリアさんはそれもそうね、とふてくされている。


「レミリア、何でも一人で抱えたらダメだからね。 あたしはいないけど、しばらくは頑張るんだよ」


「レイ……」


グズグズと泣き崩れる、レミリア様の頭を優しく撫でている。


「マリーヌ、たまにはサウスト国にも来て欲しいわ」


「ザウェスト国にもね! レイねぇにも言ってね」


「はいはい。 待た「ダァにぃから貰ったプレゼント大事にするね!」」


「ありがとうございます」


言葉が遮られるのは相変わらずなのか。


「……」


ジィッとジュリア様の頭を撫でているダァチさんを恨めしげに見ている。