「レイ、街の祭は終わってないから友達と行ってきなさい」
アリアさんに軽く叩かれた拍子で少しよろめいた。
「でも「後の事は任せなさい。 それともなんだ? 親の言う事は聞けないのか?」」
「滅相もございません! 喜んで祭に行きます!」
レオンさんの言葉に顔色を変えた。
「……怖っ」
後ろでナルシスがボソリと呟いていた。
「い、行ってきます!」
「レ、レイちゃん!?」
脱兎のごとく、いつの間にかレイの後ろ姿が見えなくなってきた。
「そうだ、服……」
「そのままで良いじゃない! みんな似合っているわよ」
アリアさんの楽しそうな声が聞こえてきた。
「街の人達に混じってダンスも楽しんでな」
手を振るレオンさんに頭を下げて、俺らはレイの後を追いかけた。