「アリア様、レオン様っ! なぜこんな所に!?」
「……俺達がいない方がいいと言っているのか」
「い、いえっ…そのつもりはっ……!」
ナイフを握っている力が一瞬だけ緩んだ。
その隙にダァチが間合いを詰め、片手で大臣のナイフを持つ手を捻り上げ、片手で顔を思いっ切り後ろにそらせる。
「あっ…と」
よろけたレミリアをマリーヌは身体を支えた。
――ダンッ
大臣を思い切り床に叩きつけ、動けないように押さえる。
「……今の、レイが教えたのか?」
「……まぁね」
懐かしい親の顔がなかなか見れずに思い切り逸らしていた。
「う、ぐっ」
床に押さえつけられている大臣の前まで歩く。
「もう、隠し通すなんて無駄だよ。 今度こそ離して貰おうか」
「……っ」
大臣は悔しそうに顔を歪ませてから観念したのか次々と話していった。
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